はじめに
YouTubeの動画を作成したいと思いましたので、動画編集について調べてみます。
動画編集にはいくつか必要な要素があり、主にカメラ、マイク、編集ソフトが3大重要要素になります。
この中で編集ソフトの選択について考えてみたいと思います。
編集ソフト
Adobe Premiere Pro
最大シェアを持つ編集ソフトで業界のスタンダードの立ち位置にいます。
有名なYouTuberの多くがこの編集ソフトを使っています。
調べた限り、ヒカキン、平成フラミンゴ、東海オンエア、吉田製作所などがPremiere Proです。
CloudWorksなどで動画編集の仕事を見てもPremiere Proの案件が殆どを占めています。7割ほど。
また、After EffectsというPVやMVを作る際に使われるソフトが他で代替しにくいため、プロを目指す人はAdobeに慣れておく必要があるとも言われます。
とにかく実績が十分であり、仕事にも繋がる、そういう編集ソフトです。
しかし、このソフトには最大の欠点があります。
値段が高すぎる
年間4万円ほどの料金がかかります。サブスクのためこれが永遠に続きます。
無理
収益化できるかも分からない一般人には、まず無理です。
YouTubeで収益化するのは難しいとも言われており、ほとんどの人はフィットネスジムと同じ運命を辿ることになるでしょう。
仕事として動画編集を習熟したい場合は Premiere Pro 一択ですが、とりあえずやってみたい方にはハードルが高いソフトです。
また、何かの編集を行う際にクリック回数・操作回数が非常に多いため、編集時間が取られやすいのも欠点です。何でもできますが何をやるのも面倒なソフトです。
Final Cut Pro
Mac用の編集ソフトで、買い切りな点が魅力です。
お値段は3.7万円ほどと決して安くはないのですが、買い切りのため追加費用・サブスクなしに使用できます。
YouTuberの中では Premiere Pro と2強と言っていいほど人気が高い編集ソフトです。
有名どころとしては、セイキン、はじめしゃちょー、すしらーめんりく、ラムダ技術部などがFinal Cut Proを使用しています。
Macを使用している場合は最大の選択肢になると思います。
私はWindowsユーザーですので選択肢に入りませんでした。
AviUtl
国産のフリーソフトです。
無料・歴史が長いため、収益化の無かったニコニコ動画時代から活動している方に愛用されています。
著名な方としては、主役は我々だ、ガッチマン、牛沢、もこう、幕末志士など、古参のゲーム実況者に使用される傾向があります。
特に、主役は我々だの編集は見やすく面白いなと思ったので、AviUtlで困ることはそれほどなさそうです。
一方でAviUtlユーザーであったレトルトさんはPremiereに移行してカット編集が楽になったともコメントしており、やはり使いづらさはあるようです。
また、追加プラグインで何でもできるので音楽のMV作成にもよく使われます。対抗ソフトは After Effects くらいしか無いため、MVジャンルでは AviUtl が今でも人気が高いようです。こういった動画を作れます。
↓編集画面はかなり特殊で、このように様々なウィンドウを広げながら編集します
Davinci Resolve
無料編集ソフトにプロ用ソフトウェアが殴り込んできた新星です。
元々有料の動画編集ソフトでしたが、あまり人気が無かったので、無償化を行い急速にシェアを拡大しています。
お仕事としてもこのソフトウェア指定が増えているようで、恐らく編集ソフトとしてのシェアはAdobeの次の2位になりつつあるのではと推測しています。
まずは動画編集を触ってみたいだけの場合は、一般的にはこのソフトウェアを選んでおけば、まず間違いが無いと思います。
ただ、私が使ってみた感触としては操作系が分かりにくいという印象を持ちました。
Premiere Proと同程度には使いにくいです。また全ソフトの中で一番重いです。
無料という点を除くと、わざわざ選択する編集ソフトではないという感想です。
私の場合は、何が何でも無料でなければいけないというわけではないので選択肢外としました。
PowerDirector
非常に使いやすい編集ソフトで、買い切り1.3万円ほどです。
結婚式や子どもの成長DVDを作る家庭用の動画編集ソフトウェアとして長く使われ・成長してきた背景があり、そういった用途に向いています。
家庭用のため、誰にでも・初心者にも分かるように意識して作られており、用語も一般名詞が使われていたりと、使いやすさは前述した編集ソフトを凌駕します。
一方で歴史が長いソフトウェアであるからか、全体的にエフェクトが古臭いです。ユーザー投稿型のエフェクトなども使えるのですが、サイトを見ると何年前で止まってるんだというものが多いです。
また、あまりPowerDirectorを使用しているというYouTuberが見つからないのも欠点です。
体験版を使った限り、かなり使いやすいのですが、初心者は「Davinci Resolve」を使い、稼げるようになると「Premiere Pro」を使う傾向があるのかもしれません。
Filmora
比較的新しい編集ソフトで、YouTubeやTiktokなどSNSでの利用に特化しており、買い切り0.9万円ほどで購入できます。
PowerDirectorとデザインや操作系統が似ており、後発であるからか他社の良いところを上手く整理・取り込んでおり、操作系は一番使いやすく直感的です。
現代的なエフェクトが揃い、簡単にカッコいい・かわいい動画を作れます。
AI技術の搭載にも積極的で、ここ数年で一気にAI機能が搭載されています。一番進化スピードが速い動画編集ソフトと言えます。
しかし、CPU負荷が高かったり、クラッシュしやすかったりと、急速に機能強化・拡張した影響か内部的な品質は先行する編集ソフトには敵わないように思います(まぁPremiereもクラッシュしないわけではないのですが)。
こちらもPowerDirectorと同様に有名なYouTuberはあまり居ない点が欠点です。
有名どころとして、ポケカメン、たっくーTVあたりがFilmoraを使用しているそうですが、それくらいしか見つかりませんでした。とはいえ、たっくーTVレベルの編集ができれば問題ないと思いますが。
VLLO
スマホ用の編集ソフトです。
元々人気は高かったようですが、ちょんまげ小僧が使用していたことで改めて有名になりました。
スマホ用だからと侮られがちですが、意外とクオリティの動画が作れたりします。質の高い猫ミーム作者のまみむめもさんも使用しています。
無料・スマホで始められることから、未成年の編集者が多い傾向にあります。
実際に触ってみると使いやすい編集ソフトではあったのですが、やはり画面の狭さはどうしようもないネックであり、流石にPCがある場合にスマホで編集するのはつらいものがあります。
比較表
一通り見ていきましたが、私の場合は外注で誰かの動画を作って納品する予定が無いため、著名さよりも編集時間が短くなるソフトウェアを選択することにします。
そのため、基準としての「Premiere Pro」、操作が簡単で買い切りの「PowerDirector」「Filmora」の3つの編集ソフトに対し、編集で頻繁に使いそうな個別機能の有無・やりやすさを独断と偏見で評価します。
本来であれば1本動画編集してみて時間を計測した方が良いのかもしれませんが、ここでは定性的評価にとどめます。
機能比較表:
スコア計算:
上記表の○×に基本スコアを割り当て、重要度を積算してマトリクススコアを算出してみます。
スコアは、以下の通りとなり、Filmoraが最も高いスコアとなりました。
Premiere Pro: 127
PowerDirector: 163
Filmora: 169
総評
どうやら「Fimora」が良さそうです。
PowerDirectorもわりと良いスコアですが、若干のポイント差でFilmoraが勝利しました。
動画編集というのは非常に時間がかかる作業です。
今回は YouTube 動画を私が制作するに当たってどれが楽で作業時間の短縮に繋がるかという観点で選んだため、YouTubeやSNSに特化したソフトウェアであるFilmoraが選ばれましたが、MVや映画を作る場合は別のソフトウェアが選ばれるかもしれません。
とはいえ、別に映画を作るわけじゃないですからね。YouTuber には Filmora が良さそうです。
機能としては足りない部分もありますが、操作が容易で覚えやすく、編集時間が短くなる点が気に入りました。
この結果に基づき、私はFilmoraの永続版を購入しました。
なお、私は商品到着を待つのが面倒なため公式で購入しましたが、Amazonのパッケージ版の方が安く買える場合があります。
公式
https://filmora.wondershare.jp/buy/win-video-editor.html
Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/B07T1GBJV7/
コメント